インドへの旅⑩最終日
いよいよ、最終日。
カンチプラムに来てから毎日通ったエーカンバラナータル寺院ともお別れ。
寂しい思いと、1週間異国で過ごした疲れと、日本に帰ってゆっくりしたい気持ちと色んな色が心の中で混ざるのでした。
午前中は、マスターの古い友人のアーユルヴェーダの医師であるビノイ先生の講義。
優しく、穏やかなビノイ先生。
声を聴いているだけで、側にいるだけで癒されてしまう素敵な方です。
アーユルヴェーダの視点から基本的なことを学びました。
特に私の印象に残っているのは、
ヨーグルトは嗜好品、と教えてもらったこと。
つまり、毎日食べるものではないということ。
そして夕方以降は食べない方がいいこと。
時々食べるくらいで充分だそうです。
日本ではTVのコマーシャルで、毎日ヨーグルトを食べましょう!乳酸菌を取りましょう!
と言ってますよね。
なのでちょっとビックリしました。
たしかに私たち日本人にとって、ヨーグルトは昔から食べられてきたものではありません。
むしろ乳酸菌なら糠漬けの方が多いと聞いたこともあります。
それを高々何十年前からの食生活で、私たちの胃や腸が変わるわけではないと思います。
納得した私はその日からなるべくビノイ先生のアドバイスに従うことにしています。
インド滞在中、1番長い時間を過ごしたこの千本柱の回廊。
ここでマスターの講義を聴き、そして他の素晴らしい先生たちの講義を聴き、仲間と過ごし、食事をしてチャイを飲んだ。
風に吹かれて、ぼんやりして
自分の未熟さに涙した。
80人の仲間と共に時には笑い、時には哀しみ、時にはお互い誤解しあったりしてすべてを共有した。
楽しいことばかりじゃなかった。
あの人なんであんなこと言うんだろう。
あの人とどうしてうまくいかないのかな。
自分はどうしてこんな風に感じるのだろう。
自分はどうしてこんなことも出来ないのだろう。
色々な想いが駆け抜けていった。
その度にヨガを学んでいる自分は、それらをどう受け止めてどう学び、そしてどうこれからに活かしていけるのか。
起こったことそのものではなく、
起こったことをどう未来に転じていけるか。
そこを常に問われている旅でした。
そう考えれば、
今だって常に旅の途中なんだな。
それが1番の学びだったのかもしれない、
と今になって感じています。