Yoccoのブログ♪

yoccoの気まぐれ雑記♪

ミズト先生

中学・高校と器械体操部でした。

 

わりとセンスあったみたいで、

先輩たちを追い抜いてどんどん上達した。

 

練習が楽しくて楽しくて!

部活から帰ってからも家で練習した。

できない技ができるようになりたくて。

母親にまで補助を頼んでいたほど。

 

あの時ほどの情熱を持てるものは、

もう出会えないんじゃないかと思うほど。

 

一年生の時のクラブの顧問、ミズト先生。

苗字でなく、名前で呼んでた。

 

見かけはゴリラ。

ガッチリしていて、ニキビだらけで決してイケメンとは言えない無骨な感じ。

 

でも、いい先生でね〜。

厳しくて優しくて的確な指示。

みんなに好かれてましたね。

 

もちろん、私も大好き!

どころか恋してたんだと思います。

自分では気づかなかった。

 

私はあまりにもすぐに新しい技が出来ちゃうので、先生から「怪獣」というあだ名をつけられました。

 

先生に手作りの怪獣のマスコットあげてみたり。可愛いもんだな。

 

先生はわりと若かったと思いますが、既婚で子どももいたんじゃないかな。

 

2年生になる前に、ミズト先生が他の学校に行くことを知り、大ショック。

 

何も手につかず、授業中も泣いてばかりいる日々を送りました。私にそんな一面があったとは‥。

 

たかが13歳。

本当の恋のなんたるかも知らず。

どうしてあんなに泣けたのか。

たぶん中二病。笑

 

最後に先生に別れを言う時、

確か職員室の前でみんなで並んで1人ずつお別れの言葉を言った。

 

自分の番が来ても泣きじゃくっている私は何か言えるどころではない。

 

その時です。

突然、先生から腕を掴まれた。

 

ヒュッと身体を回転させられ、

私は後ろ向きに先生に抱かれていました。

 

抱きしめるというほど強くはなく、

グッと抱き寄せる感じ。

たまらなく愛しいという想いが伝わってきた。

 

あまりに突然のことでビックリした。

 

今やったら完全に犯罪レベル。笑

しかも職員室でだよ!

 

その時に感じたのは、純粋な恐怖。

 

私の中では厳しくも優しい歳の離れた兄のような存在が、急に大人の男になった。

 

あの感覚は、確かに私を女と感じていた。

 

その一瞬が去り、ちょっとしたどよめきが起きて、それで終わり。

 

私の勝手な恋はそこで冷めた。

 

私が大人だったらそこから情熱的な恋が始まったのかもしれないけれど。

 

先生自身も気づいてなかったのかもしれないし、あれが本当に恋愛感情だったのかも確認しようがないけれど。

 

先生は私にこんな言葉を残してくれました。

 

お前は、褒めるとダメになるタイプだからな。

あえて厳しくして、ゴメンな。

 

部員1人1人に丁寧なメッセージ入りの色紙をくれて、もっと色々書いてあったのに後は忘れてしまった。

 

わかっていたよ、ミズト先生。

 

人として素晴らしく、感情に思わず揺らいでしまうこともあるが、普段は自分をキチンと律することができるいい男。

 

そんな人に出会えて幸運でした。

 

追記:

次に来た顧問の先生が最悪でねー。笑

ガッカリしたのを覚えてます。ま、ミズト先生と比べられたら可哀想だったかもね。