インドへの旅⑤Day2
2日目は、タミル・ナードゥ州で唯一シヴァとブラフマンを祀っている寺院へ。
どんな運命も変えることができるそうです。
綺麗な天井画がありました。
本当に繊細で細密で、あんな絵を一体どうやって天井に描いたんだろう。
途中の広い回廊で、マスターは突然私たちに座るように言いました。ここで目をつぶって座れ、と。
他に地元の人などがいない場所とは言え、(そもそも普通、外国人や寺院の流派でない人は入れない)ここで座って目を閉じるなんてすごい体験です。
緊張しているし、突然だし、落ち着いた気持ちになかなかなれない中、マスターが静かに語る言葉を聞きながら、私は涙が自然にこぼれるのを感じていました。
あの時の気持ち‥と言ったらいいのか、想いと言ったらいいのか。なんとも言葉では表現できません。
哀しみではない、けれど喜びにあふれた感動とも違う。
静かな湧き上がる想い、みたいなもの。
その感覚だけが、今も忘れられません。
確か、ブラフマンは全ての自分のエゴを焼き払ってくれると教えていただいたように思う。
自分のエゴがそこで全て焼き払われた!と思うほど私は純粋でも単純でもない。
けれど、確かにあの時、自分の中の何かが。
ほんの爪の先の先の一点であったとしても、
何か神様と触れたような。
そんな貴重な体験でした。
夜はもう一つ別の寺院へ。
ここは元々行く予定ではなかったそうですが、夜にしかやらない特別なお祭りがあるとのことで、あえてマスターが私たちを連れて行きたいと言ってくださりました。
ところが途中で交通規制のため、大型バスが入れない。
さすが、ヨガマスターは諦めない。
すぐに小さなバイク車(6人くらいキツキツで乗った)を手配してくれて、80人の仲間はそれぞれ分かれて別々に現地へ向かいました。
いや、怖いよね〜。
だってインドで、治安の悪そうなストリートで自分たちと運転手しかいなくて。
そのまま売り飛ばされてもおかしくないでしょーよ。失礼だな。笑
事実、私たちの乗ったバイク車。
途中で何故か止まり、運転手は私たちを置き去りにしてどこかへ行ってしまった。
何の説明もなく置き去りにされた私たちはどうすることもできず。
見回せばそのストリートは結構治安が悪そうで貧しそうな人がたくさんいる。
すぐ近くの家の前で遊んでいた小学生くらいの子どもたちが好奇心でこちらを見ている。子どもたちは可愛くて踊り出したりサービスしてくれる。
思わずスマホで動画を撮っていたら、回りの大人たちが寄ってきた。これはヤバイ!と思ってすぐスマホをしまい、どうなるんだろと不安に思った頃、運転手が戻ってきて出発。
インド滞在中で唯一の怖い体験でした。
無事、寺院に到着。
その日は特別な日で、赤い月が登っていました。
今日は特別で、あの赤い月を見れるのは幸運なことなんですよ。と通りすがりの現地の参拝者の方が教えてくれた。
インドではこうして見ず知らずの日本人の私たちに親切に色々教えてくれたり歓迎して下さる方がいてとても嬉しかったです。
私が日本の神社やお寺で同じように外国人の方にこんな風に歓迎したり説明したりできるだろうか。信仰心はともかく、歓迎できるようになりたいと思いました。
この日も本当に素晴らしい1日でした。
この日ノートに記したメモ。
*人の話をちゃんと聞く。(自分勝手に都合のよい方に解釈しない)
*余計なエネルギーを使わず(他人に認められたいから)、必要な時に動けるように、心と身体を待機させておく。